How Should We Protect and Utilize Wilderness?
6月19日1300-1500
秋葉圭太氏( 知床財団)
荒井一洋氏( 大雪山自然学校)
荒田康仁氏( 新冠ポロシリ山岳会)
2023年6月北海道に7つ目の国立公園として、日高山脈襟裳十勝国立公園が指定されました。南北約140kmにおよぶ日高山脈から海岸地域まで総面積245,668ヘクタールをエリアとする国内最大の国立公園です。それまで国内最大であった大雪山国立公園や阿寒摩周国立公園、支笏湖洞爺国立公園、知床国立公園、利尻礼文サロベツ国立公園、釧路湿原国立公園など北海道にはウィルダネスと呼ばれる自然環境が現存するエリアが多く存在します。このシンポジウムでは、このような希少価値の高い自然環境を私たちがどのように保全しながら活用していくことができるかをテーマに行います。
今回は実際にそれぞれのエリアで活動を行っている3名に登壇していただき、それぞれの実践の紹介と現在グローバルな流れとして世界各国で主流となっている環境倫理プログラムLeave No Traceの可能性について考えていきます。
知床財団の秋葉氏からは、知床五胡で行われるプログラムで2011年より導入された、人数制限や事前予約、事前レクチャーなどによる取り組み、大雪山自然学校の荒井氏からは、旭岳ロープウェイ山頂駅での自然保全員によるレクチャーや情報提供、携帯トイレの推奨などの取り組み、山岳ガイドの荒田氏からは、新冠ポロシリ山岳会での避難小屋の運営や管理、簡易トイレの設置などの取組による自然環境保全の取り組みの現状を紹介していただきます。
これらの事例から、実際に環境保全にどのような効果があるのか、また逆にどのようなデメリットが生れているのかを検証し、今後Leave No Traceがどのような役割を果たすことができるのかを考えていきます。
モデレーター:濱谷弘志(北海道教育大学)